イタリア伝統の熟成バルサミコ
LONVAと旅する。中世から受け継がれる伝統的なバルサミコ酢を楽しむ。
数多くの美食が味わえるイタリアにおいてもここエミリアロマーニャは多くの驚きをもった絶品と出会えます。
中でも歴史を感じる美しい街並みを歩きながら出会った熟成バルサミコは衝撃的。
バニラのような甘い香り、濃縮された果実味。円熟味を帯びた酸度と濃厚な旨味。
それは私の知るバルサミコ酢とは一線を画すエミリアロマーニャを代表するレッジオ・エミリア産、モデナ産の熟成バルサミコ酢。
今回は世界を旅するLONVAが出会った熟成バルサミコ酢をご紹介。
バルサミコ酢は昔からイタリア料理には欠かせない調味料の1つです。
世界中で愛され、サラダに和える、お肉のソースと絡める等様々な方法で楽しまれ、料理の美味しさを引き立たせます。
バルサミコ酢には伝統的な熟成バルサミコ酢(DOP:保護指定原産地表示)、モダンなバルサミコ酢(IGP)の2種類があります。
どちらにも良さはありますが、伝統的なバルサミコ酢はその名の通り伝統的な手法や材料で作る必要があり、一朝一夕で作れるものではありません。
中世の時代から受け継がれたレシピを踏襲し、限られた産地のみでの作られ、木樽で熟成させる拘りをもっています。
熟成は様々な木樽の中で行われ、樽は各年、その時々の気候を見て移し替えられます。
作られた年代や気候により味や熟成具合が変わるのはワインと同じで楽しみの1つでもあります。
伝統的なバルサミコ(DOP)は最低12年以上熟成が必要であり、熟成の年月でボトルのキャップの色が別けられています。
赤:12年、銀:15年-25年、金:20年-25年となっており、お店でお目当ての商品を探す際の目印となります。
はじめて口にした時、その濃厚な味わいに驚きを隠せないでいる私にお店のサーブスタッフから
『バルサミコ酢の歴史を辿ると13世紀ごろの中世イタリア時代から存在し、当時は高級なお酢として愛用されていたんだ。また、喉風邪や病気にも効くことから万能薬としても人気で、国王にも献上され、上流階級では結婚式等の式展示にも使用してたんだよ。1965年頃から現在のスタイルである調味料としてのバルサミコ酢が定着したんだ』
と教えてくれたことを今でも覚えています。
そんな伝統的なバルサミコ(DOP)でも今回お勧めしたいのが、「アチェート・バルサミコ・ディ・モデナ・トラディツィオナーレ」。
開封した瞬間にバルサミコ酢の濃くて甘い香りが木樽での熟成を感じさせ、幸せな気分に。
バルサミコ酢自体は通常のサラサラとした液体状ではなく、濃縮したドロッとした液体状なのでまずはスプーンで是非バルサミコ酢だけを味わって下さい。
濃厚ですがしつこくない甘さと酸味が口の中で混ざりあい、2口、3口と止まらなくなります。
そのまま舐めるだけでも充分に美味しいですが、バニラアイスやフルールに垂らして一味違うデザートにしたり、普段のサラダやお肉併せると味がより濃厚になるので試してみて下さい。
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